内子座創建100年 記念式典で200人万感
重要文化財の芝居小屋「内子座」(愛媛県内子町内子)で20日、創建100周年記念式典があった。一時は商工会館として利用され、取り壊しの話もあった建物だけに関係者は万感。「宝」を次代に残そうと誓った。
木造2階建て瓦ぶきの内子座は1916(大正5)年2月21日の建設。信用組合業を営む中田鹿太郎ら地域の17人が発起人となり株式会社を創設し運営した。 戦後は映画館的色彩が強まり、67年には内山商工会に売却され商工会館となった。重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定される「八日市・護国の町並み」の保存運動が進んだ影響で、82年に商工会から町へ寄付され、83~85年に総事業費7020万円で修復された。
実行委員会主催の式典には約200人が参加。稲本隆寿町長は「内子座では母の胸に抱かれたような安心感を感じる。100年の積み重ねの中、皆さんが集い、笑った息づかいがそうさせる」とあいさつした。